完璧主義とは?実体験を元に上手に付き合うコツも解説!

完璧主義 心理

こんにちは、decimalです。

完璧主義は少しでもミスをするとやる気がそがれる、完全にわかってからでないと動けないなどデメリットとして使われることが多いように感じます。

私は完璧主義の気質があり良くない所は矯正したいと思ったので、今一度完璧主義とは何か?を調べてみました。

完璧主義の定義

完璧主義とは、物事において「完璧」を追求する思考や行動の傾向を指します。

完璧主義者は、あらゆる面で最高の結果を求め、目標達成のために高い基準を設定します。

これは一見、非常に前向きでモチベーションの源泉のように見えるかもしれませんが、実際には、完璧主義は個人の心理的なプレッシャーや疲労感、そして時には自尊心の低下を引き起こすことも少なくありません。

完璧主義は二つの側面がある

完璧主義には2つの主要な側面があります。

それは「適応的完璧主義」と「非適応的完璧主義」です。適応的完璧主義は、目標を高く設定し、それに向かって努力する健全な形の完璧主義です。

反対に、非適応的完璧主義は、達成できない高い基準に固執し、失敗や不完全さを極端に恐れる傾向です。

この後者が、精神的な苦痛をもたらす原因となります。

完璧主義になると、失敗を恐れて思い切った行動をとりにくくなります。

完璧主義の歴史的背景

完璧主義の概念は、古代から存在していました。

例えば、古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、「完全性(テレイオティス)」という概念を論じ、人間の行動や人生の目的を「善」や「卓越」に到達することとしました。

このような思想は、個人がより高いレベルの自己実現を追求する動機となり、ある種の完璧主義的な価値観を育んだと考えられます。

また、キリスト教の教義でも「完全性」は重要なテーマです。

聖書では、信者が「完全な人間」になることが求められています。

現代においても、この「完璧さ」への渇望は、多くの文化や宗教において尊ばれる価値観として残っています。

しかし、現代社会における完璧主義は、競争社会やメディアの影響によってますます過剰なプレッシャーを伴うようになっています。

完璧主義のメリット

完璧主義には、確かに利点があります。特に「適応的完璧主義」は、個人の成長や成功に貢献します。以下は、完璧主義のメリットです。

高いモチベーション

完璧主義者は、常に自己向上を目指しているため、目標達成に対するモチベーションが高いです。

彼らは、目標を達成するために懸命に努力し、他者よりも高い成果を出す傾向があります。

細部へのこだわり

完璧主義者は、細かい部分にまで注意を払います。

これは、プロジェクトや作業の質を高めるための重要なスキルであり、仕事や学業において高い評価を得ることができます。

自己成長

完璧主義者は常に自己評価を行い、自分の欠点を認識し、それを改善しようとします。

この継続的な自己成長のプロセスは、長期的には個人の能力や成果を向上させる要因となります。

実体験から話す完全主義のメリット

私は一度計画立てて決めたことは高いモチベーションを持ちながら作業することができました。

これは思い返してみると完全主義のメリットでした。

自分のメンターにもモチベーションが高すぎて圧倒されたとおっしゃっていたので実際そうだったと思います。

自己成長については言い換えると自分でPDCAサイクルを回すということでしょう。

私もどうしたらよかったのだろう?とよく考えるクセがあったのでその傾向はありました。

細部へのこだわりについては、私はこだわっているつもりはないのですが、他に一緒に仕事をしている方が手順書を読まなかったり、自分勝手なことをしていることが気になっていたので、その部分を細部へのこだわりというのなら当てはまっています。

完璧主義のデメリット

一方で、完璧主義には深刻なデメリットも存在します。

特に「非適応的完璧主義」は、心身の健康に悪影響を与える可能性があります。

心理的プレッシャー

完璧主義者は、常に「完璧」を求めるため、達成できなかった場合には強い挫折感や失敗感を抱きます。

これが長期にわたって続くと、ストレスや不安、うつ状態に陥るリスクが高まります。

彼らは失敗を許せず、自分に対して過度に厳しくなりがちです。

健康への悪影響

完璧主義は、肉体的にも悪影響を及ぼすことがあります。

高いストレス状態が続くと、免疫力が低下し、病気にかかりやすくなるほか、慢性的な疲労や不眠症にもつながる可能性があります。

さらに、完璧主義者は仕事や学業に過剰に集中するあまり、休息を怠ることが多いです。

過度な自己批判

完璧主義者は、自分自身を非常に厳しく批判する傾向があります。

彼らは、自分が思い描いた「完璧」に達していないと感じると、自尊心が低下し、自分を価値のない存在だと感じることがあります。

これは、他者との比較による劣等感や、常に他人の評価を気にする姿勢につながります。

恐怖心による行動制限

完璧主義者は、失敗を極度に恐れるため、新しい挑戦を避けることがあります。

彼らはリスクを避け、安全な道を選びがちですが、これによって成長の機会を逃してしまうことが少なくありません。

実体験から話す完全主義のデメリット

強くデメリットだったと思うところは完璧でなくなった時、意欲が急に下がるところです。

綿密に計画立てても計画の一部が破綻してしまうと、途端にやる気がなくなってしまうことは多々ありました。

もう一つ完璧主義であることで、他者の目を気にしてしまいがちだったと感じます。

完璧であるということは他人から指摘もされるはずがないので、大丈夫かどうか過敏に気になっていました。

完璧主義は自分を孤高の存在として強く生きるように見えたのですが、他人の評価を過度に気にしてしまうならば、意外に俗世的というか孤高ではなく他人に結局縛られているのだなと気付きました。

新しい挑戦を避けるクセがあるのも問題だと考えます。

なぜなら、目に見えていることだけで物事を判断しても大成しないからです。

自分の人生を良くしたい=今の自分よりも高い所を目指すということと考えてみましょう。

今の自分より高い所を目指すのに、今現状の周りを見て、やっぱり無理だと思うのは当たり前のことです。現状の場所に現状をよくするものが落ちていることはあまりないです。

なので100%成功を保証しませんが、新しい挑戦をしない限り急成長を狙うことは難しいのです。

100%成功するという言葉は魅力がありますが、現実世界ではリスクを背負って行動するほうが良いことが多いです。

完璧主義が現代社会に与える影響

現代の社会は、SNSやメディアを通じて、完璧さを強調する文化を生み出しています。

完璧な外見、完璧なキャリア、完璧な家庭生活—こうしたイメージが、特に若い世代に強い影響を与えています。

インスタグラムやツイッターのようなプラットフォームでは、フィルタリングされた「完璧な」瞬間が頻繁にシェアされ、それが現実とのギャップを感じさせる原因となっています。

このような環境では、他人の成功や外見と比較し、自分が「不完全」であると感じる人が増えています。

これが自己否定感を強め、完璧主義的な思考を助長しているのです。

さらに、職場や教育現場でも「完璧」を求められることが増えています。

特に高い競争率の業界や職業では、常に最高のパフォーマンスを発揮しなければならないというプレッシャーが存在します。

このような環境では、失敗が許されず、完璧主義がさらに悪化する可能性があります。

私たちは完成品ばかり目にしており、その完成品ができるまでの泥臭い作業風景が目に入ることは少ないです。

どんな人もいろんな失敗をし、日々アップデートすることで最終的に完成品を産み出します。

完成品ばかり見ていると、その基準でなければならないと思い込んでしまいます。

完成品でないと他人から笑われたり、なにこれ?と心ない言葉が飛んでくるかもしれないと思ってしまいます。

特に最近はSNSが発達してしまったせいで、どこの誰かもわからない人から罵詈雑言が飛んでくるようになってしまいました。

他人は結局どこまで行っても他人であり、罵詈雑言を飛ばしてくる人は自分の人生に関係ない人だと思えれば、そのような足を引っ張る言葉に騙されなくなるでしょう。

完璧主義への対処法

完璧主義に対処するためには、まず自分が「完璧主義者」であることを認識することが重要です。

そして、以下のような方法で、健全な形で完璧主義と向き合うことができます。

自己受容の重要性

自己受容とは、自分の不完全さを認め、受け入れることです。

完璧を追い求めるあまり、自分の欠点を否定してしまうと、自己成長の機会を逃してしまいます。

失敗や不完全さは学びのチャンスであり、それを受け入れることで、より豊かな人生を築くことができます。

現実的な目標設定

完璧主義者は、しばしば達成不可能な高い目標を設定してしまいます。

これを避けるためには、現実的で達成可能な目標を設定し、ステップごとに進めていくことが大切です。

小さな成功を積み重ねることで、自己肯定感を高めることができます。

自分を他者と比較しない

他人との比較は、完璧主義を悪化させる要因の一つです。

SNSやメディアで他人の成功や外見に触れる機会が増える中、自分を他人と比較し、劣等感を感じることは避けられません。

しかし、他人の「完璧さ」はしばしば表面的なものであり、実際には誰もが不完全です。

自分の価値を他者の基準で測らず、自分の進歩や成長に焦点を当てることが重要です。

実体験から話す完全主義の対処法

自己受容の重要性、現実的な目標設定、自分を他者と比較しない。

これらは全てとても大事な考え方です。

その中でも私が一番マインドが変わった考え方が「人間は不完全である」と知ることでした。

もし自分が完全な存在であるとするならば、この世の全ての人に負けてはいけないことになります。

負けたくないという気持ちは「自分のプライド」がそうさせるのですが、別に負けても自分のプライドが傷つくだけであると認識できれば一皮むけます。

自分のプライドのために、自分の進路を犠牲にしてその人に負けない努力をするのは完全に他人のために人生を生きている状態になっています。それでよいのでしょうか?

勝ったところでその人に勝ったという優越感は残りますが、自分のすべきことを置いているので進捗は何も進んでいない状態です。

そんな自分のプライドは捨てて自分のために生きましょう。

プライドがあるというのも見方を変えれば他人の目を気にして生きているのと変わらないのです。

完全主義の人にとっては現実的な目標設定も大事です。

なぜなら計画が破綻した時、やる気がなくなるからです。

また完全主義の人は目標を低くした方がいいと思います。

継続が難しいことは私もブログを書いている時点で痛感していますので、最初は簡単な目標を立てて習慣化すべきです。

自分を他者と比較しないことも大事です。

比較はあまりいいことになりません。人と比較しない方がいいことは下記記事で解説しています。

結論

完璧主義は、私たちの生活や心に大きな影響を与える複雑な心理状態です。

適応的完璧主義は、個人の成長や成功に寄与することがありますが、非適応的完璧主義は、心理的・肉体的な健康に悪影響を与える可能性があります。

現代の競争社会やメディアの影響もあり、私たちは完璧さを追い求めがちですが、自分の不完全さを受け入れ、現実的な目標を持つことが重要です。

完璧主義と健全に向き合うことで、自己成長や豊かな人生を実現する道が開けるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました